#nyx5号 第一特集「聖なるもの」のためのブックリスト

『nyx』第5号「聖なるもの」特集の関連書ブックリストです。本特集を読む前/読んだ後の勉強や、また書店さんのフェアや関連書を並べるご参考としてご活用ください。(選書:佐々木雄大

◆ 入門――〈聖なるもの〉について簡単に知るための入門書
1.ジャン=ジャック・ヴュナンビュルジェ『聖なるもの』川那部和恵訳、文庫クセジュ、2018年。
2.華園聰麿『宗教現象学入門:人間学への視線から』平凡社、2016年。
3.金子晴勇『聖なるものの現象学―宗教現象学入門』世界書院、1993年。

◆ 起源――〈聖なるもの〉概念の形成を知るための基本書
1.ロバートソン・スミス『セム族の宗教』(上・下)永橋卓介訳、岩波文庫、1941年。
2.オットー『聖なるもの』久松英二訳、岩波文庫、2010年。/華園聰麿訳、創元社、2005年。
3.デュルケーム『宗教生活の基本形態』(上・下)山崎亮訳、ちくま学芸文庫、2014年。
4.ユベール/モース『供犠』小関藤一郎訳、法政大学出版局、1993年。
5.エリアーデ『聖と俗―宗教的なるものの本質について』風間敏夫訳、法政大学出版局、1969年。
6.ファン・デル・レーウ 『宗教現象学入門』田丸徳善・大竹みよ子訳、東京大学出版会、1979年。

◆ 展開――現代における〈聖なるもの〉理論の応用・発展
1.バタイユ『宗教の理論』湯浅博雄訳、ちくま学芸文庫、2002年。
2.カイヨワ『人間と聖なるもの』塚原史・小幡一雄・守永直幹・吉本素子・中村典子訳、せりか書房、2004年。
3.トーマス・ルックマン『見えない宗教―現代宗教社会学入門』 赤池憲昭訳、ヨルダン社、1976年。
4.ピーター・L・バーガー『聖なる天蓋―神聖世界の社会学』薗田稔訳、新曜社、1979年。
5.ルネ・ジラール『暴力と聖なるもの』 古田幸男訳、法政大学出版局、1982年。
6.メアリ・ダグラス『汚穢と禁忌』 塚本利明訳、ちくま学芸文庫、2009年。
7.タラル・アサド『世俗の形成――キリスト教イスラム、近代』中村圭志訳、みすず書房、2006年。
8.ジャック・デリダ『信と知:たんなる理性の限界における「宗教」の二源泉』湯浅博雄・大西雅一郎訳、未来社、2016年。
9.アガンベンホモ・サケル 主権権力と剥き出しの生』 高桑和巳訳、以文社、2007年。
10.ジャン=ピエール・デュピュイ『聖なるものの刻印 科学的合理性はなぜ盲目か』西谷修森元庸介・渡名喜庸哲訳、以文社、2014年。
11.ブリュノ・ラトゥール『近代の〈物神事実〉崇拝について:ならびに「聖像衝突」』荒金直人訳、以文社、2017年。

◆ 研究――さらに〈聖なるもの〉を詳しく知るために
1.フロイト『トーテムとタブー』須藤訓任・門脇健訳『フロイト全集』第12巻、岩波書店、2009年。
2.フランツ・シュタイナー『タブー』井上兼行訳、せりか叢書、1970年。
3.ヴィンデルバント『歴史と自然科学・道徳の原理に就て・聖―「プレルーディエン」より』 篠田英雄訳、岩波文庫、1929年。
4.シェーラー『倫理学における形式主義と実質的価値倫理学』吉沢伝三郎・飯島宗享・小倉志祥訳『シェーラー著作集』第1~3巻、白水社、1976~1980年。
5.バンヴェニスト『インド=ヨーロッパ諸制度語彙集 2 王権・法・宗教』 前田耕作・蔵持不三也他訳、言叢社、1987年。
6.ヨハン・フリードリヒ・ハイラー『祈り』深澤英隆・丸山空大・宮嶋俊一訳、国書刊行会、2018年。
7.ロベール・エルツ『右手の優越―宗教的両極性の研究』吉田禎吾・板橋作美・内藤莞爾訳、ちくま学芸文庫、2001年。
8.ジョルジュ・デュメジルデュメジル・コレクション』第1巻、丸山静・前田耕作訳、ちくま学芸文庫、2001年。
9.ドゥニ・オリエ編『聖社会学』兼子正勝・中沢信一・西谷修訳、工作舎、1987年。
10.レヴィ=ストロース『野生の思考』大橋保夫訳、みすず書房、1976年。
11.藤原聖子『「聖」概念と近代―批判的比較宗教学に向けて』 大正大学出版会、2006年。
12.江川純一『イタリア宗教史学の誕生:ペッタッツォーニの宗教思想とその歴史的背景』勁草書房、2015年。
13.奥山史亮『エリアーデの思想と亡命』北海道大学出版会、2012年。
14.『岩波講座 日本の思想 第8巻 聖なるものへ』岩波書店、2014年。
15.『岩波講座 現代社会学 第7巻 〈聖なるもの/呪われたもの〉の社会学岩波書店、1996年。